もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「魔力を分け与えられない上に、カーティスは俺の精神的な部分まで反映してしまい体調を崩していたと、マリーには話したか」

 それはエリックも同じだ。魔力の強い者からの敵意は直接体に作用すると言っていた。
 無意識に魔力を抑え付け、魔力を持たない生活がどれだけ辛かったか。

 それなのに彼は以前の会話で『知れて良かった』と言った。

「だから俺が感じていることの半分はカーティスの意思だったのだと、最近気が付いた」

 最近……最近⁉︎
 ああ、またからかわれてるんだ。

 王族の遊びに翻弄されるもんですかと、毅然とした態度でいようと姿勢を正す。

 するとエリックは立ち上がり、向かいの席からマリーのすぐ隣に移動する。その立ち姿や歩く姿さえ優雅で美しい。

 着座した際に髪が目にかかり、自然な仕草でかきあげる。そして紫がかった深い紺色の髪の下から覗く、ブルーサファイアの瞳に囚われる。
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