もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

 丸め込もうとして、カーティスも私を歓迎しているっぽい発言をされたけど、全く信じられないんだから!

 そう思いつつも魔力を交換した際、カーティスは無理矢理離れさせようとはしなかった。

 今までにないほどに近かったと思うのに……。

 そこまで考えて、俯瞰(ふかん)的に自分とエリックとの抱き合った構図を想像して、ボッと顔が熱くなる。

「なにを考えている。まあ、俺は見ていて飽きないが」

「飽きない、とは?」

「表情がコロコロ変わって、面白い」

 ああ、また一人百面相とやらをやっていたんだわ。

「とにかくカーティスにも嫌われていますし、私をからかうのは止めてください」

 ハッキリと意見を言ったのに、エリックは半ば呆れ気味で説き伏せる。

「カーティスもマリーを待っていたと言っただろう? わかりやすく言えば、俺と、マリー、両方とも自分のものだとでも思っているのだろう」

「私も王子も、ものじゃありません!」

 言い放った勢いそのままに、入って来た扉へと戻る。

 もう! カーティスまで! どれだけ俺様なの⁉︎ もしかして……。似た者同士だから、絆があるわけ⁉︎

 思わぬ着地点に辿り着き、ひとり目を丸くした。
< 156 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop