もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「カーティスが聞いたら、拗ねるぞ」

 軽い笑みを含んだ言われ方をされ、むくれて返す。

「カーティスはエリック様の聖獣ですもの」

 駄々っ子のような言い分に、呆れられただろうかと思っていると酷く冷静な声を聞く。

「マリーが王族であったのなら、納得する部分があるのは事実だが、俺は認めない」

 冷淡にさえ思え、声が震える。

「私のような下等な人間が、王族のわけないからですか?」

 エリックは気高い王族だ。所詮、平民とは相容れないのだ。

 そう思っていると、長い腕が伸び、抱き寄せられ、息を飲む。

「なぜ、自分を卑下する。王族の血を引いていると言われれば、認めざるを得ない(たたず)まいをマリーはしている」

 温もりに包まれた上に、優しい声色で言われ何故だか涙腺が緩む。エリックはなおも続けた。

「ただ、王族内の近親者の婚姻は認められていない。俺は、それが口惜しいだけだ」
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