もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

 理解が追いつかないでいるマリーの髪をエリックが横に()かしたため、マリーは肩を縮ませた。髪を寄せられ、肩が露わになる。

「マリーはなにもかもが無防備だな。つい噛みつきたくなるのは、俺の魔力が未だに暴走するせいなのか」

 危うい発言を聞き、慌てて肩を手で覆う。

「エリック様ほどのお方の魔力が暴走したら、混乱が起きます」

「安心しろ。今はマリーにしか暴走しかけない」

 それ、今一番の恐怖発言ですからー!

 目を見開いて、精一杯距離を取ろうと試みるが、エリックに回されている腕はびくともしない。

「さすがに俺も大人だ。許可が無ければ噛みつきはしない」

 楽しげに言うエリックに反論する。

「自ら頼む、奇特な人間がいるわけないじゃないですか!」
< 161 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop