もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません
「それにはまず、聖獣の謎も突き止めに行く必要がある」
「聖獣の謎?」
「今日、アリシアが相棒の聖獣を決めた。近々、第二王子のお子も生まれる。新たな聖獣を迎えるため、カイデン地方に行く」
「どうしてカイデン地方……」
カイデン地方は、王都から遠く離れたのどかな場所。マリーが育った田舎だ。孤児院もそこにある。
「俺もカーティスとはそこで出会った。王族に伝わる古の書物にも、『聖獣と出会いたければ、カイデン地方向かえ』とある。そこで魔力が強大であった幼い頃のマリーは育っている。無関係とは思えない」
そんな由緒正しい書物に"カイデン地方"の名があることに驚きを覚える。
「私の田舎では、そのような言い伝えはなにも聞きませんでした」
「それはそうだろう。カイデン地方に聖獣がいると知られれば乱獲する者が現れるかもしれない。古の書物の内容は門外不出だ」
そこまで話し、エリックは怪しげに目を細める。