もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「ああ。だからマリーには、門外に出てもらっては困る案件が増えたというわけだな」

 ここで、すかさずイーサンが非難する。

「エリック様、困ります。そのような重要な内容を軽々しく話されては。マリー様は口が裂けても他言無用だと、夢夢お忘れなきよう」

 厳しい視線を向けられ、おずおずと質問する。

「もしかして、うっかり話しちゃった場合……」

「存在ごと抹消させていただきます」

 淡々と言われ、背筋が凍る。

 なんなの⁉︎ 私、知りたいだなんて、ひとことも言っていないのに、次から次へと‼︎
 私が悪いわけではないのに!

「マリー、なにか不都合でも?」

 再び美しい青い双眼に見据えられ、小刻みに首を横に振る。

 今なにか意見したら、危険だと本能的に察知して、口を噤む。

「そうと決まれば、マリー。旅支度をしよう。明日には出発だ」

「あ、明日ですか⁉︎」

 急過ぎる。やっと聖獣の世話係に戻れたというのに、これではもふもふ不足で倒れるかもしれない。
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