もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「ああー。幸せ〜」

 心ゆくまま聖獣たちと触れ合えるお陰で、彼らも心なしかいつもより穏やかな表情だ。今はマリーに寄り添って、お昼寝をしている。

 真っ白で、もこもこの毛並みを撫でながら、全てが丸いこの子たちを堪能する。

 聖獣は不思議な生態をしていた。

 成長過程で翼が生えてくるため、今はまだ丸いふわふわなだけ。そして、今は同じように丸い聖獣たちも、成長すると全く違う動物になっていくらしい。

 現に、第一王子の聖獣は百獣の王ライオン。毛並みは雪のように白い。
 第二王子はホワイトタイガー。やはり毛艶のいい白色で、薄いブラウンの縞が入っている。

 国王陛下はというと、偉大過ぎて実際に見た者は数えるほどらしいが、竜なのだそうだ。ホワイトドラゴン。

 マリーにしてみたら、ゴツゴツしていそうな体に興味は半減する。それでもきっと優美な姿をしているだろう。

 そして第三王子は……。

 そこまで考えてため息をつく。
 カーティスが悪いとは思わない。けれどエリックほどの人が……とつい思ってしまう。
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