もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「抑え、つけているのでのですか」

「ああ。そしてマリー。きみは俺の(つがい)だ」

「つがい……ってなんでしょう」

 すごく、すごく嫌な予感がする。

 整った顔立ちは美しい笑みを浮かべる。

「俺の嫁だな」

「嫁ー‼︎」

 思わず叫んで目を白黒させ、首をブンブンと横に振る。

「な、なにかの間違いです」

「マリーが『動物に避けられてしまう悲しい体質』と言ったのを聞き、鮮明に思い出した。俺は昔、マリーに治療された」

「ちょ、ちょっと待ってください! 話が飛躍し過ぎてついていけません‼︎」

 エリック王子に魔力がないから始まり、番だの、嫁だの、次は昔に王子と会っている⁉︎
 そんなわけあるかー!

 ちゃぶ台をひっくり返したい気持ちになり、いっそ頭をかきまわし"ウガーッ"と叫んでしまいたい。
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