もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません
夕方になり、ケイトとの待ち合わせ前にカーティスのところへ顔を出す。今度はノックを忘れずにすると、中から返事があった。
「はい」
「失礼します」
扉を開いてウッと顔を顰めてしまう。部屋にいたのはイーサン。マリーはどことなくイーサンが苦手だった。
「エリック様でなくて、ガッカリだというお顔ですね」
「いえ。そんなことは」
イーサンが苦手なだけで、エリックもどうせならいてくれない方がいい。とんでもない発言ばかりして心をかき乱すから。
胸の内を悟られないように取り澄ましてカーティスの様子を伺う。やはり体調が悪そうだ。一日の疲れが出るのか、夕方から夜にかけて辛そうにしていることが多い。
エリックは厄介な人物に会うと言っていた。カーティスの体調が悪いのは、彼が疲弊している証拠だ。
心配になりつつも、マリーにできるのはカーティスを癒すだけ。