もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「待ってくれよ。置いていくなんて酷いだろ?」

 当たり前のようにケイトの横に並ぶシャリオ。ふたりの顔を交互に見比べてから、「あっ」と声を上げる。

「ごめんなさい。気付かなかった。ふたりは恋人同士なんですね。私ったら、お邪魔じゃないかしら」

 マリーが謝ると同時にふたりは顔を見合わせて、プハッと吹き出す。

「ヤダ。ないない。シャリオとはきょうだいなの。双子だけど、二卵性だから似ていないのよね。だからって恋人に間違えられるのは勘弁して」

「そうなんですか? 知りませんでした」

 双子だから、ふたりの間になんだか違った空気感があったんだ。

「さっ。行こう」と促され、三人で肩を並べ歩く。

 きょうだいかあ。いいなあ。

 孤児院は大きな家族みたいに温かかったから、寂しい思いはしていない。けれど、やっぱり憧れはあった。
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