もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「まあ、でも、マリーはエリック王子の推薦だから、そっちの派閥寄りよね」

"エリック王子の推薦"という言葉にギクリとする。

「ま、緩やかな系統的には、うちも王子寄りみたいだから、いいんじゃない?」

「あの〜。ちなみにおふたりは、どんな家柄のお育ちですか?」

「公爵令嬢と公爵令息になるかしら」

 公爵家だと言われても、格が違い過ぎてもはやピンと来ない。

 呆気に取られた顔をしていたのか、ケイトが付け加えて言う。

「変な顔しないで。あの冷血な王子の推薦を勝ち得たマリーが、引け目に思うところはこれっぽっちもないわ」

「ははは。私もどうしてか、さっぱり」

 これで形式上だとはいえ、王子の番らしいと言ったらどうなるんだろうと恐ろしくなる。

「なに謙遜してるの。聖獣との接し方とか見てれば一目瞭然。もう、こんな話は家についてからしましょう。両親も話したくて仕方ないんだから」
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