もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

 マリーが気を失っていたのは数時間だったため、夕方から再びカーティスの部屋でカーティスとそれにエリックの体調を診ると話がついた。

 王子には敢えて言わなかったが、それまでの時間なにか食べておこうといそいそと食堂に向かう。寝ながら食べる特技があるとは知らなかったけれど、まだお腹が空いていた。

 魔力の枯渇がない分、エネルギー補給が頻繁に必要なんだわ。

 ただの食いしん坊だという事実は置いておいて、城で働いている者なら誰でも使えるというありがたい食堂で鼻歌混じりにメニューを物色した。

 昼を過ぎた食堂は空いていて、待ち時間もなくスムーズにお目当ての食事にありつけた。

「マリー! こんなところにいたのね!」

 大口を開けて、ハヤシライスを口に入れるまさにそのときにケイトに声をかけられた。

「ふごふぐぐ?」

 お陰で声にならない声を発する。ケイトはそんなマリーを気にも止めずに、興奮気味に話し出す。

「マリー! お手柄よ‼︎ 魔力を枯渇させない方法がわかったの!」

「ふごー!」

 鼻息荒く相槌を打つと、ハヤシライスの後に食べようとトレイにのせていたチキンのグリル焼きを、ケイトは指し示した。
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