もふもふな聖獣に反対されても、王子は諦めてくれません

「オレガの実。私、食べたでしょう? どうしてか聖獣がいつも以上に戯れついて。それなのに倒れなかったのよ‼︎」

 興奮しているケイトに両手を掴まれて揺さぶられる。マリーも目を見開いて、ゴクンとハヤシライスを飲み込んだ。

「オレガの実⁉︎」

「ええ。そうなの」

 ケイトの話を要約すると聖獣に戯れつかれたとき、シャリオが咄嗟に助けようと聖獣たちを引き離してくれた。

 それでも数匹に揉みくちゃにされたケイトは、寝込むのを覚悟した。

 それが揉みくちゃにされたケイトよりも、引き剥がすために少しだけ触れたシャリオの方が、枯渇しかけたのだ。

「どうしたらオレガの実に繋がるんですか?」

 たまたまケイトの体調が今日は良くて、シャリオは疲れが取れていなかっただけでは? と、(いぶか)しむ。

「朝、約束したでしょう? オレガの実をシャリオも食べるんだって。体調悪いのに……って文句を言いつつも食べたら、みるみるうちに顔色が良くなって」

「嘘……」

 確かにそれが理由ならば、田舎の幼馴染の魔力は枯渇せず、城に勤めている魔力の強い世話係の人たちが枯渇するのにも、納得がいく。
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