❤︎キミのことが好きすぎて、病んじゃいました❤︎【1】
「またそう言って……もうやめて。どうせ逃げるんでしょ……?」

「あっちゃんと悲しそうな顔できたね」

 こんなこと、褒めちゃだめなのかもしれないけれど。

「なんで……そんなに優しいの……?」

「優しくなんてないよ。きっと、菫くんの周りの人が厳しかっただけ」

 なんとなく伝わる。幼い頃から、いつも悲しそうな、苦しそうな顔をしていた。きっと、御曹司さんだから、色々あるんだよね。

「なんで……わかってくれるの?どうして……」

 いまにも消えてしまいそうな、弱々しい声。

「それはね」

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