男装即バレ従者、赤ちゃんを産んだらカタブツ皇帝の溺愛が止まりません!
妊娠の経過は至って順調で、お腹もすっかり大きくなった。そろそろ妊婦生活にもゴールが見えてきていた。
不思議なもので、大きくなるお腹と一緒に私の中で母性が芽生え、出産や育児への心構えができていくのを感じていた。
「セリーヌ! そんなことは俺がやる、お前は横になっていろ!」
慌てた様子で駆けてくるサイラス様を横目に見ながら、私は内心で密かにため息をつく。そうして、今日だけでもう三度目になる台詞を口にする。
「サイラス様、妊娠は病気ではないのですよ。安定期を過ぎたら少し動いた方がいいと、ドクトール様もおっしゃっていたではありませんか」
「……いや、しかし。そんなに大きな腹で動いて、もしなにかあっては取り返しが……」
サイラス様がしどろもどろに返すのも、同じくこれで三回目だ。
妊娠発覚から連日のように繰り返されているこのやり取り。当初はハラハラと見ていた侍従や女官らの目も、いつしか生温いものに変わり、今では宮廷の風物詩、……まさに風景のようになっている。
不思議なもので、大きくなるお腹と一緒に私の中で母性が芽生え、出産や育児への心構えができていくのを感じていた。
「セリーヌ! そんなことは俺がやる、お前は横になっていろ!」
慌てた様子で駆けてくるサイラス様を横目に見ながら、私は内心で密かにため息をつく。そうして、今日だけでもう三度目になる台詞を口にする。
「サイラス様、妊娠は病気ではないのですよ。安定期を過ぎたら少し動いた方がいいと、ドクトール様もおっしゃっていたではありませんか」
「……いや、しかし。そんなに大きな腹で動いて、もしなにかあっては取り返しが……」
サイラス様がしどろもどろに返すのも、同じくこれで三回目だ。
妊娠発覚から連日のように繰り返されているこのやり取り。当初はハラハラと見ていた侍従や女官らの目も、いつしか生温いものに変わり、今では宮廷の風物詩、……まさに風景のようになっている。