男装即バレ従者、赤ちゃんを産んだらカタブツ皇帝の溺愛が止まりません!
サイラス様がお腹を撫でながら告げた台詞に、咄嗟に理解が追いつかず小さく首を傾げた。
「……ええっと。もしかして、サイラス様はセリウスと手紙で連絡を取り合っていたのですか?」
「手紙のやり取りはずっと続けている。だが、今回はサルランサ地方の保養所へ出向き、直接伝えた」
サイラス様が続けた答えは、予想のさらに上をいくものだった。
「お前の大切な弟だ。結婚に際しては一度きちんと俺の口から伝え、筋を通すべきだと考えていた。そうしたら昨日、計ったようなタイミングで午後に予定していた謁見が急遽中止になった。その時間で、行ってきた」
言葉を失くす私に、サイラス様はさも当然というように続ける。だけどサルランサ地方は、あっさりと『行ってきた』だなんて言える近さではない。往復なら一日はみなければならない距離。……昨日、サイラス様が部屋に戻ったのは日付けが変わる直前だった。私が起き上がって出迎えたら、彼は『公務が長引いてしまった。起こしてしまってすまない』と答え、私の肩をそっと押して再び寝台に寝かしつけた。
「……ええっと。もしかして、サイラス様はセリウスと手紙で連絡を取り合っていたのですか?」
「手紙のやり取りはずっと続けている。だが、今回はサルランサ地方の保養所へ出向き、直接伝えた」
サイラス様が続けた答えは、予想のさらに上をいくものだった。
「お前の大切な弟だ。結婚に際しては一度きちんと俺の口から伝え、筋を通すべきだと考えていた。そうしたら昨日、計ったようなタイミングで午後に予定していた謁見が急遽中止になった。その時間で、行ってきた」
言葉を失くす私に、サイラス様はさも当然というように続ける。だけどサルランサ地方は、あっさりと『行ってきた』だなんて言える近さではない。往復なら一日はみなければならない距離。……昨日、サイラス様が部屋に戻ったのは日付けが変わる直前だった。私が起き上がって出迎えたら、彼は『公務が長引いてしまった。起こしてしまってすまない』と答え、私の肩をそっと押して再び寝台に寝かしつけた。