虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
「どうやって?」

 ほんの少しだけアルトリシアの声が弾む。これまで、自分が悪いとばかり思ってきたために、やり方が間違っているとは考えもしなかった。誰もそんなふうに言ってくれなかったというのも大きい。

「アルティの気持ちを込めてみるんだ。使おうとするんじゃなくて」

「それって今のと違う? さっきもたぶん、そうしたと思うの」

「もうちょっと意識を変えてさ」

 そんなになにかが大きく変わるとは思えないが、ルブがそこまで言うならとアルトリシアはうなずいた。

(私の気持ちを込めてみる。でも、どんな気持ち?)

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