俺の大切な人〜また逢うその日まで〜
母さんは華の事が大好きだった。
俺が華と付き合った時も1番喜んでくれた。
華のお母さんと一緒になって祝福してくれた。

「...母さん俺な、あの日華と喧嘩したんだ。
謝りに行って、まだ華帰ってなくてさ、
何でかわかんないけど、いやな感じがして、
そしたら電話がなってさ、華がさ。」
そこでもっと涙が出てきた。
なんで華だったんだよ。
そう思った。あの時、
華のことを直ぐに追いかけていたら。
華を捕まえて、謝って、仲直りしたら。
こんなことにはならなかったんじゃないのか。

「俺が悪いんだ。俺も、華のところに行きたい。」
華が居ないなんて俺には考えられない。
....なんでだよ。... 置いていくなよ。
「パチン...」
そんな音とともに左頬に痛みが走った。
「馬鹿なこと考えないでよ。」
母さんがないていた。
「どんなに辛くても、あなたは華ちゃんの分まで生きないといけないの。」
「...華の分まで。」
華がいないのに。俺はどうやって生きていけばいんだ。


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