LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
入社してから一年以上、私はこの人と話せる日を夢見て来た。


それが、今現実となった。



「お前、うちの会社の奴だろ。
真壁梢…だったか」


その言葉に、頭の中が急にクリアになったように思考が戻って来た。


「わ、私の事を知っているのですか?」


彼が、全く仕事上関わりのない私の事を知ってくれているなんて…。



「ああ。
喫煙所で煙草吸ってたら、よく他の男性社員がお前の話してっから。
美人だなんだとか」

その言葉に、照れてしまう。


別に、彼自身が私を美人だとか言っているわけではないけど。


「後、最近、ベンダー事業部の誰かが、お前にこっぴどくフラれたとかなんとか」


その言葉には、苦笑いをしてしまう。


確かに、私は一週間前迄、うちの会社のベンダー事業部の人間と付き合っていた。


それは1ヶ月にも満たない短い付き合い。


そもそも、向こうから付き合ってくれと半年近くしつこくアプローチされ、
そのしつこさに折れて付き合ったのだけど。


それが間違いだったのだと、本当に思う。


その元彼の名前は、
近藤龍馬(こんどうりゅうま)で、

初めて社内の食堂で話し掛けられた時に名刺を貰ったのだけど。


「俺、近藤龍馬です。
"りょうま"じゃなくて、"りゅうま"だから。
面白いでしょ?」


そう笑いながら話し掛けられた時に感じた、
この人、無理だなぁ、って直感。


その直感は、正しくて。


なのに、しつこくされて仕方なしとはいえ、そんな男性と一瞬でも付き合った理由は。


その近藤龍馬のビジュアルの良さと、
若くで課長という肩書き。


歳は、目の前のこの川邊篤と一緒。

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