溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~
女性というのは本当に大変である。病気でもないのに、毎月一週間もの長い間、体が不調になるなんて。
悠里の体が心配になるとともに、密かに計画していた休暇の過ごし方を考え直さなくてはならないかもと、彼女に確認する。
「休みの間、ふたりで旅行でもしようかと思っていたが、体がつらいなら家にいた方がいいか?」
「えっ?」
悠里は目を丸くして、瞬きを繰り返す。
「軽井沢に別荘がある。東京の暑さから逃れて、そこでゆっくり過ごすのも悪くないかと思っていたんだが……」
「い、行きたいですっ!」
俺が言い終える前に、悠里が声を張り上げた。
大きな瞳が子どものようにきらきらしていて、先ほど生理の件を打ち明け、浮かない顔をしていた彼女とは別人のようだった。
「そうか。じゃあ管理人に連絡して掃除を済ませてもらっておく。そんなに楽しみにしてくれるなら、休みを丸々使って明日から三泊するか?」
「はいっ! じゃあ、さっそく準備しますね。維心さん、お風呂お先にどうぞ」
「ああ。じゃあ、お言葉に甘えて」