溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~
キスをしながら維心さんがベッド手をつき、私に覆いかぶさるような体勢で、再び唇を合わせようとしていたその時。
カシャン、とベッドからなにかが落ちる音がして、維心さんの動きが止まる。
彼はゆっくりベッドから退き、落ちたものを手に取った。
「CD? ……入院中に親しくなったドクターと?」
「あ、あのっ、それは友達の……!」
すぐにでも実物を奪い返したいけれど、今の私は激しく動けないので、伸ばした手はすかっと空を切る。
維心さんは鋭く目を細め、ジャケットの裏面に目を凝らしている。
「十八歳以上向け……」
ぼそりと彼が呟いたセリフに、泣きたいほどの羞恥に襲われる。
佳代ってば、よりによって十八禁のCDを私に貸そうとしたわけ?
「悠里、今のきみは子宮が収縮するような行為はご法度のはずだが、俺に会えない寂しさに耐えられず、こんなものを使って自分を慰めようと? それならせめて、俺を想像し――」
「だから違いますって!」