溺愛まみれの子づくり婚~独占欲強めな御曹司のお相手、謹んでお受けいたします~
首を後ろに動かして彼を見上げると、欲情を滾らせた瞳と目が合い、唇を塞がれた。
音を立てて二、三度私の唇を啄んだ彼は、熱い吐息をこぼして唇を離し、切なげに掠れた声で告げる。
「すまないが、料理をするきみを見ていたら我慢ができなくなった」
「そんな……まだ、カレーは途中までしか」
「カレーより悠里が食べたいんだ。今すぐ」
焦れたように言った彼が、手を伸ばしてコンロの火を切る。そうしてまた荒々しいキスで私の唇を塞ぎ、急くように胸の上までニットをたくし上げた。
「あっ……」
ブラのカップをずらされ、先端を引っ掻くように刺激される。思わずシンクに手をつき、力の抜けた体を支える。
「昨日より敏感になっているな。いい傾向だ、すぐに蕩かしてやる」
彼は満足げにそう呟くが、私は〝すぐに〟という部分が心に引っかかり、いやいやと首を横に振った。
子作りさえ叶えばいい維心さんはすぐにことを済ませたいのかもしれない。だけど、そんなのあまりにも寂しいから。