このまま惚けて、それから
「どうやら朝戸くん、学校でとある噂を聞いたらしいのです」
「噂?」
花ちゃんの切り替えの速さに驚きながらも、その言葉を復唱する。
噂といえば、元々向日葵に護衛なるものをつけようと決めた発端も、青から聞いた噂が始まりだった。
──最近他校に悪質なストーカーがいるらしい
「そう、それなんですよ。ストーカー基礎知識その17によると、コンビニ店員は狙いやすいんですよね。朝戸くんは焦りました、伊藤先輩もコンビニ店員だからです。なんとかして伊藤先輩に害を及ぼすものは排除しなければならない……いやしかし、正体が分からない。さてどうしよう、と」
「うーん、なんかその……小説みたいな語り方はなに?」
「あたし実はアナウンサーになりたいんですよね」
「えっそうなの」
「いえ嘘です」
「ごめん1回殴っていい?」
「未羽さん気を確かに!」
「おまえだよ!」