子作り政略婚のはずが、冷徹御曹司は蕩ける愛欲を注ぎ込む
「もっと遠慮なく買えばいいのに。お金持ちなんでしょ、保名さんって。やっぱり私が結婚すればよかったなー」

「保名さんはそうかもしれないけど、私は違いますから。人が稼いだお金を好きに使うなんてよくないと思うんです」

「でも奥さんになったんだから関係ないでしょ。夫婦の共有財産って知ってる?」

 そう言われても、私は弥子のように吹っ切れられない。

 だって私はちゃんとした妻ではないから。彼が後継ぎを得るため、そして両家の未来のために在るだけの女だ。

 子どもを生んだら離婚する予定だ、とはさすがに言えなかった。

「……買い物はこのぐらいにしていいですか? 一万円も使ってしまったので……」

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