子作り政略婚のはずが、冷徹御曹司は蕩ける愛欲を注ぎ込む
 もっと早く気付けたはずだ。彼女もまた俺の両親と同じ人種なのだと決めつけていたために、決定的な瞬間を迎えなければわかってやれなかった。悔やんでも悔やみきれない。

 浴室にいても頭が冷えないと悟り、シャワーを止めて脱衣所へ出る。

 タオルで髪を拭ってから、彼女の部屋へと向かった。

 ソファなどという愛し合うのにふさわしくない場所で無理をさせたからか、体力を使い果たした彼女は糸が切れた人形のように意識を失ってしまったのだ。

 物足りないと感じた自分の浅ましい欲を抑えて部屋に運び、ベッドに寝かせてから頭を冷やすために浴室へ向かったのだが。

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