子作り政略婚のはずが、冷徹御曹司は蕩ける愛欲を注ぎ込む
「お待たせしてごめんなさい。着替えました」

「昨日、謝るなと言ったのをもう忘れたんだな」

 ぎょっとした私に向かって振り返ると、保名さんはベッドの脇に腰を下ろした。

 そして着替えの際にベッドから出ていた私を引き寄せ、なぜか自分の横に座るよう促す。

「隣に座っていいんですか?」

「立ってるのはつらいだろ。昨日、無理をさせた自覚はあるからな」

 また、保名さんが昨夜の件を匂わせて、どう答えればいいのか言葉に悩む。

 だけど彼は私の反応を待たずに、さっきそばのテーブルに置いていたプレートを自身の膝に置いた。

「なにが好きか知らないから適当に持ってきた」

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