子作り政略婚のはずが、冷徹御曹司は蕩ける愛欲を注ぎ込む
 彼の考え方が変わったのなら、期待してみたい。

「逆に、まだ俺の妻でいたいと思うのか? どうかしてる」

 呆れたように言うと、保名さんは私を見た。

「俺の方が、まだ夫でいさせてくれるか聞くべきだろ。離婚したいならそれでもいい。後継ぎができる前でも、俺が両親に言っておく」

「このまま妻でいたい」

 保名さんが好きな気持ちは変わらないどころか、以前よりも強くなった。

 昨夜、優しく扱ってもらえたからというのもあるけれど、それ以上に自身の誤解を認め、償うためには離婚も受け入れると言う言葉がうれしい。

 彼は私の出した答えを聞いてもあまり驚かなかった。予想していたからだろう。

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