子作り政略婚のはずが、冷徹御曹司は蕩ける愛欲を注ぎ込む
「甘やかされたお嬢様に家事を頼んだ俺が間違ってた」

「本当にごめんなさい。もう一度やり直します」

「そんな時間はない。……トーストだけでも無事でよかった」

 もう保名さんの顔を見られない。

 キッチンとダイニングを往復する足音を聞きながら、テーブルでうなだれる。

「実家とは違うんだ。このぐらいできてもらわないと困る。おまえの面倒を見るつもりはないからな」

「……料理を勉強してみます」

「で、料理教室で他の男でも作るつもりか? わざわざそんなことをしなくても、インターネットにいくらでもレシピが転がってるだろ」

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