追放されたチート魔導師ですが、気ままに生きるのでほっといてください
少女ははたと我に返ると、香草が詰まった籠を抱き抱えて慌てて立ち上がる。
「いい? 次から森に入るときは『獣避け』を忘れずにね?」
「は、はい! ありがとうございます! ……聖女さま!」
少女は深々と頭を下げると、足早に去っていく。
「……何よ『聖女さま』って」
プリシラは怪訝な表情で少女の背中を見送る。
少女が言った「聖女」というのは、第四次獣人戦争で人類を勝利へ導いた「聖女ウルスラ」のことだろう。
十年前に聖道神徒教会の唯一神ムハウの使徒として現れた聖女ウルスラは、手をかざせば人々の傷を癒やし魔獣を業火の中に葬ったとされている。
そんな救世主とも言える聖女は、人々にとって正義と希望の象徴なのだが──プリシラにとっては忌み嫌うべき存在だった。
「……ま、いっか。今はそれどころじゃないし」
プリシラが目を輝かせながらバジリスクを見る。
「この子をじっくりと堪能させてもらわなきゃだし、ね」
プリシラはじゅるりと舌なめずりすると、バジリスクから少しだけ距離を取る。
「いい? 次から森に入るときは『獣避け』を忘れずにね?」
「は、はい! ありがとうございます! ……聖女さま!」
少女は深々と頭を下げると、足早に去っていく。
「……何よ『聖女さま』って」
プリシラは怪訝な表情で少女の背中を見送る。
少女が言った「聖女」というのは、第四次獣人戦争で人類を勝利へ導いた「聖女ウルスラ」のことだろう。
十年前に聖道神徒教会の唯一神ムハウの使徒として現れた聖女ウルスラは、手をかざせば人々の傷を癒やし魔獣を業火の中に葬ったとされている。
そんな救世主とも言える聖女は、人々にとって正義と希望の象徴なのだが──プリシラにとっては忌み嫌うべき存在だった。
「……ま、いっか。今はそれどころじゃないし」
プリシラが目を輝かせながらバジリスクを見る。
「この子をじっくりと堪能させてもらわなきゃだし、ね」
プリシラはじゅるりと舌なめずりすると、バジリスクから少しだけ距離を取る。