追放されたチート魔導師ですが、気ままに生きるのでほっといてください
 プリシラは「ねえ?」とバジリスクに同意を求めるも、不思議そうに首を傾げられただけだった。賛同されなかったプリシラは、再び羽毛の中にバフっと顔を埋める。

「と、と、とにかくさ」

 バジリスクが怖いのか、声を震わせながらクロエが恐る恐る近づいてくる。

「あの女の子も無事だったんだし、早くシュラウベの森に向けて出発しようよ」

 目的地はここからはるか東にあるシュラウべの森。順調に行けたとしても三日はかかる距離だ。 

「それなんだけどさ。やめにしようかと思うんだ」

 プリシラはサラリととんでもないことを言い出す。

「やっぱり目指すのは北方領域にしよう。シュラウベの森じゃなくてさ」

「……へ?」

「これはいい機会じゃない? せっかく自由の身になったんだし、あたしの夢を叶えるチャンスよ!」

「夢?」

 ルルがプリシラの肩の上から覗き込む。 

「プリシラの夢ってあれか? あの『マニアックな本』に載ってない、希少な魔獣を探すことだっけか?」

「マニアックな本って言うな。『フローラ魔獣生物学記』っていうちゃんとしたタイトルがあるんだから」

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