追放されたチート魔導師ですが、気ままに生きるのでほっといてください
 突然飛び乗られたダイアウルフはプリシラを払い落とそうと暴れるが、すぐにおとなしくなった。プリシラのテイム能力で魅了状態に陥ったのだ。

 それを見てルルがかけていた魔法を解除した。

 四肢に絡んでいた蔦はあっという間に枯れて朽ちていき、身動きが取れるようになったダイアウルフはプリシラとじゃれあいはじめる。

「あははっ、やめてくすぐったい」

 プリシラは鼻をこすりつけてくるダイアウルフを避けながらも、隙を見て白銀の毛の中に顔を埋める。その光景を見て木陰に隠れていたクロエもようやく安心したらしく、ゆっくりとプリシラたちに近づいてきた。

「も、もう大丈夫?」

「うん。テイム完了」  

「よ、よかった?……これでパナムちゃんのお父さんたちは助かったんだよね?」

「ん?、どうだろう? ダイアウルフは群れで行動する魔獣だから、少なくともあと十匹くらいはいると思うけど」

「じっ、十匹!? そんなにいるの!?」

「『少なくとも』だから、もっといるかも……むふふ」

 白いモフモフの群れを想像して、ついにやけてしまうプリシラと対称的にクロエは顔から血の気がひいていく。

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