追放されたチート魔導師ですが、気ままに生きるのでほっといてください
 いくつもの白い毛玉が動いている。

 これは──モフモフ天国だ。

「プ、プ、プリシラちゃん! 見て! パナムちゃんのお父さんたちもいる!」 

 しかし、そこにいたのはダイアウルフだけではなかった。

 農具を持った男が八人──

 彼らは、ダイアウルフの群れに取り囲まれていた。

 プリシラはすぐさまテイムしたダイアウルフに指示を出す。

「あの子たちの前に行って!」

「がう!」

 ダイアウルフが吠え、空高く跳躍した。

 上空から村の男たちの状況がよくわかった。

 農具を構える男たちの正面にダイアウルフが三匹。後方に一匹。

 正面の狼が気を引き、後方の狼が仕留めるという一般的な狼の狩りの陣形だ。

 男たちの中に、肩を借りてなんとか逃げようとしている者が見える。すでにダイアウルフに襲われて怪我を負ってしまったのだろう。

 しばしの滑空した後、プリシラたちは睨み合うダイアウルフと男たちの間に着地した。

「……っ!?」

 それを見て、村の男がギョッとして鍬を構えた。 

「くそっ! また新しい魔獣が……」

「いや待て! あの人は……プリシラ様!?」

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