白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~
この晴れの日のために新調された花嫁のドレスを破らないようにゆっくり時間をかけてローザベルを裸にしたときには、既に頬を赤く染めて、もどかしそうにウィルバーを見つめていた。
「今度は、わたしがウィルバーさまを、脱がせます!」
「お……おう」
右足首の藍玉のアンクレットだけを残して裸になったローザベルは、自分ばっかりやられていたら癪だと新郎へ噛みつくようなキスをして、ブートニアが飾られたままのジャケットを脱がせてから、ブラウスのボタン、腰元のベルトを器用にはずしてズボンを引き抜いた。下着を穿いている状態で、勃起している彼の分身を見つけたローザベルは、簡単に脱がした後、亀頭から涙が滲んでいるのを発見して、くすくす笑いながら「えいっ」と掴む。
「ぁつ」
「ウィルバーさまの、もう涎を垂らしてますよ? 早くつながりたくて仕方がないのかしら」
「ひとつになりたいのは君もだろう?」
「きゃん……!」
イタズラはほどほどにしなさい、とウィルバーに押し倒されてローザベルは「ぷうっ」と頬を膨らませる。そのまま彼の手が下腿を撫ではじめたからもうたまらない。