訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
皆が叫び混乱し、落ち着くまで何分掛かったか
とりあえず静かになり、改めて皆はソルを凝視する

「あ、あの…、ソル…さん?」

しどろもどろに楼が声を掛ける

「はい、何でしょう」
「その、異世界の栞の従者ってのは…」
「本当ですよ。私はシオリ様の従者、ソルです」
「じゃ、じゃあ国王の養子の生まれ変わりっつうのは?」
「事実です
 国王はその昔、捨てられていた赤子のシオリ様を養子にし大事に育てられました
 シオリ様は我が国や人々にとって癒しの存在で
 多大なる平和を齎して下さっていたのですが
 ある時、力を酷使し過ぎて亡くなられてしまいました
 ですがその最後の時に言われたのです
 もし叶うなら、また皆の元に…と
 そしてシオリ様は、この世界に転生されました
 その証拠に
 私が知るシオリ様同様に左目が赤く、皆様が思う…特別な力を持ってるという事です
 皆様の反応を見る限り、こちらではシオリ様の力は異能の様ですからね
 最も、以前は両目とも赤かったですが」
「「「…」」」

皆が口を閉ざす中

「あ、あの…」

紫音…
< 30 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop