恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
そんなわけで私は浴室にいた。洗面所からは(と言ってももう一つあるから入浴前しか使わないけど)丸見えのガラス張りの浴室は初めて見たときから今も驚きは変わらない。

足を伸ばしても余裕のある浴槽内で体育座りをして自分の足を腕で拘束しながら千秋さんを待った。

『先に入ってて。今行くから』

その言葉通りに私は今彼を待っている。だけどいつ来るのだろうとソワソワしすぎて心臓が持たない。二人で入浴なんて初めてのことで鼓動が激しく動く。

「あぁ、」

心地よいお湯に顔を半分沈めて目を閉じた。

すると、突然ドアが開いた。

「わ、」

瞬間的に開いたドアに目を向けると裸の千秋さんが視界に入ってすぐに目を逸らした。目のやり場に困る。

直視できるわけない。浴室内を照らす照明が今日は余計だと思った。

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