恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
私たちは入口に進むと歩幅を合わせるようにしてゆっくりと歩いた。
夏希君は人混みが嫌いなのか入った瞬間に見えた旅行客の集団を目にすると嫌そうな顔をする。

夏希君ってそういうイメージないもんなぁ。
水族館は2Fまであって私たちは一階から順に回ることにした。

フードコーナーを通り過ぎると奥にガラス張りの”日本の海”と書かれたゾーンに入る。
一面ガラス張りでたくさんのお魚が幻想的な雰囲気を纏ってのびのびと泳いでいる。現実離れした空間で私はついはしゃいでしまう。

「見てみて!これ!なんだこの生き物は…」
「さぁ?一応魚の種類とかはあっちに書いてあるらしいけど。そんなに楽しいんだ?」
「まぁ、うん…」

千秋さんに内緒で来ているのに楽しむなんてダメだと思っている。
でも、水族館なんて久しぶりだから楽しい。

自然にほころぶ私の表情に夏希君も笑う。





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