恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
2Fにはイルカのショーを3時間おきにやっているらしい。ちょうどあと少しでショーが行われるらしく私たちは早歩きで2Fまで向かう。
「桜子はさ、兄貴のどこが好きなの?」
「え、どうしたの。急に」
2Fへ向かっている最中、隣の夏希君が呟くようにしていった。
私は急に千秋さんの話題になるとは思ってもいなくて困惑する。
どこがって…言われても…。
具体的に言葉にしようとした途端、言葉が詰まってしまう。
でも絶対に私は千秋さんが好きだと思う。
だからそれをちゃんと彼に伝えたいのに、伝えられない。
「ないんだ」
「あるよ、でも具体的にってなると…言葉に詰まる…」
「それってないってことじゃないの?」
「違うよ。あるの。うーん、つまり…全部ってことかな?」
と。
「わ、」
急に夏希君が無言で私の手を引いた。
思わず振り払おうとするが、彼の力が強すぎてどうにもできない。
「な、夏希君?!」
呼びかけるものの彼は正面を見て私を見ようとはしない。
その手は珍しく温かい。千秋さんと一緒に外出するときだって手を繋いだりなんかしない。
離してくれないその手を握り返すことが出来ない。
「桜子はさ、兄貴のどこが好きなの?」
「え、どうしたの。急に」
2Fへ向かっている最中、隣の夏希君が呟くようにしていった。
私は急に千秋さんの話題になるとは思ってもいなくて困惑する。
どこがって…言われても…。
具体的に言葉にしようとした途端、言葉が詰まってしまう。
でも絶対に私は千秋さんが好きだと思う。
だからそれをちゃんと彼に伝えたいのに、伝えられない。
「ないんだ」
「あるよ、でも具体的にってなると…言葉に詰まる…」
「それってないってことじゃないの?」
「違うよ。あるの。うーん、つまり…全部ってことかな?」
と。
「わ、」
急に夏希君が無言で私の手を引いた。
思わず振り払おうとするが、彼の力が強すぎてどうにもできない。
「な、夏希君?!」
呼びかけるものの彼は正面を見て私を見ようとはしない。
その手は珍しく温かい。千秋さんと一緒に外出するときだって手を繋いだりなんかしない。
離してくれないその手を握り返すことが出来ない。