恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
倉田さんのことはひどく嫌っているようだ。
それなりに似ている二人だと思ったけど、相性は最悪なのだろう。

「…まぁいいよ。その話は今日帰ったら」
「…はい」

不機嫌な千秋さんから解放されて私は車から降りる。そのまま走り去る彼の車をぼーっとしながら見つめる。

浮気じゃないとして、でも千秋さんは私に”好き”をくれないじゃない。
それは契約の妻だから?お飾りでしかないから?それともほかに想い人がいる?

そこまで考えて私はやめた。
考えることを放棄した。だっていくら考えたって彼の心は読めない。答えが出るわけない。だったら無駄に考えるのはやめよう。

もともと悩むことは苦手で、悩むよりも先に行動してしまう。
とにかく、本人に聞いてみるしかない、そう思った。
私は家に帰ってすぐに掃除をすごいスピードで行い、夕飯の支度をした。




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