幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
「どう? 良かったら、今からでも、その片思いの切ない気持ち、慰めてあげてもいいけど」

 そう言って、空になったコップを受け取ると、おれの肩にもたれてきた。

 肩にアリサの熱と重みを感じながら、ああ、それもありか、と思った。

 平気な顔はしてるけど、こいつもたぶん、けっして自分のものにならない本宮とのことを、持て余しているんじゃないか。
 
 よくある話だよな。
 
 欲しいもんが手に入らない似たもの同士で傷を舐め合うっていうのも。
 
 おれはアリサの小さすぎる顔を両手で包み込んだ。

 そして、グロスも塗ってないのに艶めいている唇を親指でなぞる。

 くすぐったそうに身を縮め、その唇を誘うように少し突き出してくる。

 アリサの、揺らめく瞳を見つめる。

 意外にも澄みきったその瞳を。
 
 その目に写る、おれの歪んだ顔。
 
 
 おれは彼女の肩に手を回し、唇を合わせながら、そのまま、ベッドに押し倒した……
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