幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
 そんな、宙に浮かびあがってしまいそうにソワソワしているわたしにはまったくお構いなく。

「なあ、片手と両手どっちがぐっとくる?」とかなんとか言って、今度は両手をついてくる。

 しかも片肘を曲げてるから、もう顔と顔の距離が近すぎて……

「ち、ちょっと、璃音」
 その至近距離の体勢で、璃音はわたしの目を覗き込んできた。
 そして、からかうような口調で言った。
 イタズラっぽく、口角をちょっと上げて。

「なんでそんなに顔赤くしてんの? ちさ姉。あんたにとって、おれは〝おとうと〟なんだろ? ただの」
「そ、そうだけど……」

 璃音は「ほんとに?」と耳元でさらにワントーン低い声で囁いてきた。

 わ、わ。
 そして、目をつむって顔を斜めに傾けて……

 え、き、キス⁈
 ち、ち、ちょっとーー!
 聞いてないって、そんなことまでするって。
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