絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
 私にとってはとても遠い距離だったけれど、風の精霊達からすればすぐ近くを移動する感覚なのかもしれない。ガーネは私の手元を眺める。

[お掃除しているの?]
「うん」
[僕達も手伝う]
「本当? 助かる!」
[任せてー]

 風の精霊達がふわりと飛んで手を振ると、埃が嘘のように消えてゆく。

「わあ、ありがとう」

 すごい!
 感激していると、精霊達が[どういたしましてー]と嬉しそうに舞う。

(そうだ……!)

 せっかく彼らが会いに来てくれたのだから、これはあの日何が起きたのかを聞き出す絶好のチャンスなのでは?と気付いた。

「ねえ、みんな。あの日なんだけど、何が起こったの?」
[あの日って?]
「私がこんな姿になっちゃった日」
[ああ、あれはねー]
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