冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
テーブルを挟んで向かい側に座る部長は、私の隣の八木沢さんにいぶかしげな視線を向ける。

八木沢さんは会社の玄関で止められたものの、下川部長に受付で内線電話をかけて『新見さんの友人ですが、コンプラ違反の件でお話が』なんて、意味深長な言葉を投げつけ、面会を願い出たのだ。


「申し遅れました。私、彼女の友人の八木沢と申します」

「ご友人がなにか?」

「はい。今回の彼女の退職、先週までいた部署の部長のセクハラ、パワハラに端を発しているのはご存じですよね」


八木沢さんが問うと、部長は目をキョロッと動かす。


「知らないはずはありませんよね。彼女が直々にあなたに話をしたそうですし」
「……はい」


ごまかせないと観念したのか、下川部長は肯定の返事をした。


「実は彼女から話を聞いてあまりにひどいと思いまして、民事訴訟を起こしたらどうかと話しています」

「訴訟?」

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