冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「お願いします。それと、示談金を十万。これらの条件すべてをクリアされたら、示談書を作りましょう。それでこの件は終わりです。いいよね、新見さん」


八木沢さんが私に確認するので「はい」とうなずいた。


「それでは、今日は失礼します」


最後はとびきりの笑顔を添えた八木沢さんは完勝だった。


「本当にありがとうございました」


車に乗り込み、深々と頭を下げる。
後部座席には会社に置いてあった私の私物が載っている。


「示談金、本当はもう少し取りたいところだけど、暴力はなかったし、新見さんの精神状態もギリギリのところで耐えている。民事を起こして勝訴したとしても五十万程度だろうし、このくらいで」

「十分です」


さっき話をするまで、とにかくパワハラとセクハラをやめてほしいという点のみで、示談金についてなんて頭から飛んでいた。

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