冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「いいから座りなよ。コーヒーでいい? ……カップは」


キッチンにふらっと歩いていく彼はシンクを覗いているが、コーヒーを淹れられる状況じゃないでしょ?


「あーっ、お構いなく。それより、先に掃除させていただいてもよろしいですか?」


この汚部屋ではいいイメージが浮かばない。


「助かる。急ぎの案件があって、ちょっと仕事してきていい?」

「もちろんです。掃除道具お借りします。あとは捨ててはダメなものを教えておいてくだされ――」

「ない」


彼は私の発言を遮って即答した。

わかってるのに捨てないんだ……。


「あはは。承知しました」


掃除機や雑巾、ごみ袋などを受け取って早速片づけ始める。
八木沢さんは自分の部屋に行ったようだ。


「やりがいがあるよね。違うか、やりがいがありすぎるか」


そうつぶやいてしまうほど、ひどい状態だ。

< 121 / 342 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop