冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「八木沢さんって、彼女いないのかな。いたら私を呼ばないか。いないといいな……」


散らかったテーブルの上を片づけていると、無防備な姿で寝息を立てている八木沢さんの姿が視界に入って思わず漏らしてしまい、ハッとして口を手で押さえた。

私、彼に惹かれているんだ。

なぜか普段はイジワルな彼だけど、窮地を救ってくれる行動力と、ふとした瞬間に見せる優しさ。

ギリギリまで追い詰められた私が逃げるという選択をしたとき、それでいいと弱い私を責めないでくれた包容力。

そして、一緒にいても気を使わなくていい心地よさ。

こんな人に出会えたのは初めてなのだ。


でも、無理だよね。

弁護士で高級マンションを買えるほどの収入があり、見た目も完璧。
今、彼女がいないとしても、その気になればいくらでもお相手が見つかるだろう。

仕事で呼ばれているだけだと忘れちゃいけない。

私は気を引き締め直して片づけを続けた。



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