冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「私、ブランド物を身に着けてくださいと依頼しましたでしょうか? 何月何日に?」
弁護士に話術で勝とうとするのは無謀だ。
八木沢さんを見ていると痛切に感じる。
「それは……」
勢いがなくなった児玉さんは、唇を噛みしめてうつむいた。
「私は彼女と結婚しますので、残念ながら児玉さんのお気持ちにはお応えできません。ですが、お手伝いさせていただいた依頼人の方には幸せになっていただきたいんです。どうか、わかってください」
脅しのような言葉を口にしておいて、王子さまスマイル。
絶対に腹黒だと思う、この人。
「わ、わかりました」
拍子抜けするほどあっさり納得した児玉さんは、肩を落としたまま部屋を出ていった。
「八木沢さん!?」
彼女の足音が遠ざかっていくのを確認してから、八木沢さんに詰め寄る。
弁護料が婚約者のふりだなんて聞いてない。