冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「言っておくが、触れたのはセクハラではないぞ」
「弁護料なんでしょ?」
「わかってるじゃないか」


児玉さんの前でとはまるで口調が違う彼は、鼻で笑っている。

いくら弁護料でも下心見え見えだったら嫌だっただろうけど、そんな感じはまったくなかった。

ノックの音がしたと思ったら、今度は九条さんが入ってきた。


「婚約おめでとう」
「助けろよ」
「弁護料払ってもらってないから無理」


このふたり、似た者同士かも。


「もう、私は失礼します!」


示談まで導いてもらったのに、あまりに理解できない八木沢さんの行動に、顔が険しくなる。

出ていこうとすると、彼に腕を引かれて止められた。


「まあ、待て」
「あの人、このまま引き下がるとは思えない」


九条さんが腕組みをしてしみじみ漏らす。


「だろうな。多分、俺の一時の気の迷いだとかなんとか考えて、体制を整えて出直してくるだろう」


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