冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
相変わらず香水のにおいをプンプンさせて、完璧なメイク。

髪はきれいに巻かれていて、このまま合コンに直行できそうな雰囲気だ。

メイクは最小限で髪も適当に束ねただけという私は、彼女を見て反省した。

好きな男性にこれから会うのに、気遣いがなさすぎると。

それにしても、ここに彬さんが住んでいると知っているの?


「すごい荷物ですね。持ちましょうか?」
「いえっ。とんでもない。大丈夫です」


親切にされるのがなんとなく怖くて、丁重にお断りした。


「八木沢さんは、まだお帰りじゃないの?」

「えーっと、わかりかねます」

「あら、婚約していらっしゃるのにそんなことも知らないの? 婚約者だなんて嘘でしょ」


なぜか自信満々の彼女にそう言われ、ドキッとする。

昨日、彬さんの事務所で彼女と話したときは偽の婚約者だったからだ。


「婚約してますよ」


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