冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
彼は私が抱えていた荷物をサッと奪い、近くに停めてあった車に行ってしまった。
私たちを見つけて飛んできてくれたのだろう。
車が地下駐車場に入っていくところを見ながら、顔がこわばる。
「知られちゃった……」
セクハラを受けていたのは告白したけれど、襲われそうになったことまでは話していない。
できれば知られたくなかった。
あれから男性に抱かれるのが怖くて彼氏も作らなかったが、昨晩、彬さんに丁寧に抱いてもらえてちゃんと感じた。
緊張したけど、もう過去は乗り越えられたんだと思ったのに、また蒸し返されて気が重い。
そんなことをボーッと考えながら部屋の前まで行くと、彬さんが追いついてきて私の腰を抱いた。
「ごめんなさい。ご飯を作ろうと思ってたのに遅くなってしまって……」
もっと言うべきことがあるのに、そんなふうにごまかす。
「デリバリーにしよう。心配ない。大丈夫だ」