冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
会議室での一件が引き金となり退職したのは間違いではないが、被害者の自分が責められるという状況に耐えられなかったというのも、退職の大きな理由だ。

彬さんもあのときの同僚と同じように、私の落ち度だと感じたら……と怖かったけれど、彼は私を信じてくれた。


「……はい」
「苦しいなら吐き出せ。俺はお前の味方だ」


私の顔を覗き込み、真剣な目で見つめてくる彼にうなずいた。

それからリビングに移動してソファに並んで座り、私はあのときの状況を正直に告白した。

誰にも言えなかった胸のモヤモヤも全部だ。


「クソッ。そのときそばにいたら、ぶん殴ってやったのに」


弁護士の彼が、〝訴えてやったのに〟ではなく〝ぶん殴ってやったのに〟だったのが意外だったけれど、本気で怒ってくれているのだと伝わってくる。

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